「中小企業の数の最新データ公表」について思う。


経済産業省より、中小企業・小規模事業者の数(2016年6月時点)の集計結果が公表されました。

http://www.meti.go.jp/press/2018/11/20181130004/20181130004.html

これまでは、「我が国の中小企業の数は?」と言うと、「380万社」ということになっていましたが、今回の更新により今後しばらくは「357万社」という数字が引用されていくことと思います。

わずか2年間で、23万社減ということになるわけですが、その内20万社は小規模事業者の減少です。

小規模事業者というのは、従業員数20人以下の事業者を指しますが、小さな会社ほどどんどん減っていっている訳です。

しかし「小さな会社ほど」と言いましたが、よく考えてみれば、そもそも会社というのは「小さな会社」ばかりです。

概ね次のように捉えておいて問題ありません。

10人未満 80%

20人未満 90%

30人未満 95%

100人以上 1%

つまり、小さな会社ほど、我が国の経済基盤における圧倒的母集団になっていることを忘れてはなりません。

従来事業承継において大きな障壁となっていた税務面の壁が、特例事業承継税制(期間限定)によって取り払われる環境整備がなされたことを踏まえると、今後は自社株等におけるテクニカルな贈与・相続税対策はほぼ不要になったということが言えます。

頭の中を切り替えて、フレームワークがチェンジしたということを理解しなければなりません。

とすると、事業承継問題はずばり経営の承継そのものということになります。

親族でも親族外でも「後継者がいる」のであれば、どのように経営実務を承継するか、後継者教育をどうするか、経営改善や経営革新にどう取り組むかといったことが課題となりますし、「後継者がいない」のであれば、社外の人材や会社へ承継する活路を見出さなければなりませんし、またそのための磨き上げが必要となります。

ある意味、問題はシンプルになったと言えますが、人口構成等の環境変化や家業をめぐる価値観の多様化により、決して簡単ではありません。

最善の道は、経営者が自らの事業承継問題について早く思考し、あらゆる可能性を排除せず検討した上で、納得する道を選び、そして、道を選んだら、それを実現するために利用できる施策や他者の支援等をフルに活用すること、このこと以外にはないのだと思います。